3月3日の桃の節句が終わると来年に向け、つるし飾りの制作がスタートします。どの生地を使いどの部位に使うかまで、細かい打ち合わせを行い、型紙から生地を起こし、延々と続く細かい縫製作業。1月上旬の販売を目指し、一年はあっという間です。
生地は裏打ちして強度を高めます
以前、もも屋では古布(アンティーク)の着物を京都などから仕入れ、つるし飾りを制作していましたが、どうしてもシミや生地の耐久性に問題があり、いまでは新品の産着や着物を呉服屋さんから購入した物を主に使用し、一部微細な表現で古布の表情が活きる部位のみ古布を使用しています。新品といえど、全く同じ生地が揃えられるものではありませんので、毎年、作るごとに色や柄に違いがみられます。一つ一つの美しさにこだわり、かつ吊るした時のバランスも考慮し、生地選びを行なっています。※もも屋のつるし飾りは、生地の性質に合わせ、裏面にうすい布を貼り裏打ち処理を施しています。